わたしは最近、記事タイトルの「聴覚情報処理障害」というのを知りました。
みなさんはご存知でしょうか?
この症状が私とピッタリだったので、いろいろ調べてみました。
人と話しているとき、電話のとき、リモート会議のときなどなど、
聞き間違いが多かったり、音はちゃんと聞こえているのに、何を言っているか分からないことがありませんか?
もしかしたら、あなたも『聴覚情報処理障害』かもしれません、、、。
聴覚情報処理障害とは?
難聴のような症状なのに、聴力検査では異常が見つからないのに、聞きづらい・言っていることが分からない。
音は聞こえてるのに、何を言っているか分かるまでに時間がかかり、うまく理解できない状態です。
この症状を「聴覚情報処理障害」英語では「Auditory Processing disorder」通称APDといいます。
米国ではかなり認知されていますが、日本ではまだまだ知られておらず耳鼻科医でもこの病気を知っている人は少ないそうです。
具体的な症状とは?
- ザワザワしているうるさい環境にいるとき聞き取れない
- 複数人の会話が聞き取れない
- 話すスピードが速いと理解できない
- 口元が見えない状況のとき(マスクなどで)聞き取れない
- 電話で相手が何をいっているのかわからない
- 電話など機械を通したとき(インターフォン・電話・校内放送など)聞き取れない
- 横や後ろから話されたとき、聞き取れない
- 言っていることを理解するのに時間がかかる場合がある
- 口頭で言われたことは忘れてしまったり、理解しにくい
- メモに気を取られると、内容が正確に把握できない。
原因
まだ、はっきりとした原因は分かっていないようです。
脳の中のどこかに問題があり、音声の聞き取りに障害が出ているのではないかと推測されているようです。
また、遺伝によるものかどうかについても、はっきりしたデータもないそうです。
現にわたしは、APDでも子供や両親にこの障害はないようです。
しかし、APDの多くの人は、生まれつき脳の音声処理能力に問題があるのではないかと考えられているようです。
聴覚情報処理障害チェック
聞き間違いが多い
音は聞こえるのに、言葉が聞き取れない
うるさい場所で相手の話が分からなくなる
電話で相手が何を言っているか分からない
横や後ろから話しかけられると何を言っているか分からない
複数の人が話していると何を言っているか分からない
仕事でお客さんの言っていることが聞き取れない
画面に字幕がないと意味が理解できない
こんな症状に覚えがある人は、もしかしたら聴覚情報処理障害かもしれません。
※あくまで簡易的なものです。正確な診断は医師にご相談ください。
聞こえづらさを楽にする対処法
口元を見る
読唇術を身につける。
APDの人は、話し手の口の形を見て(読唇術)聞くことで、音声情報を補助しているそうです。
実は私自身も、気づいたら口元を見ながら会話していることが多いです。
意識して身に着けたわけではないのですが、聞き取れない音を補うために勝手に身についていました。
あなたやお子さん・知人など、口元を見て会話をしていませんか?
そういう方がいれば、もしかしたら気づいていないだけで「聴覚情報処理障害」かもしれません。
ノイズキャンセリング機器を使用(NCイヤホン)
周囲の雑音をおさえてくれる、ノイズキャンセリング機能付きのイヤホンやデジタル耳栓などを使用すると、聞き取りやすくなります。
感圧センサーを長押しするだけ。周囲の音が聞こえて、今起きていることがわかる外部音取り込みモードが付いています。
補聴器に近づくような機能が搭載されています。
デジタル耳せんは環境騒音だけを約90%カットしてくれます。
呼びかけ声・アナウンス・着信音などの必要な音は聞こえるデジタル耳せん。
見た目に違和感のないイヤホンタイプ。
持ち運びに便利なポーチ付属。
環境の改善
周囲がうるさい場所は聞き取りにくいので、音が出る余計なものはオフにする。
話をするときは静かな場所でする。
音声を文字化するアプリ
音声をテキストに変換してくれるアプリがあるので、音声補助の手段として活用する。
無料アプリもありますが、聴覚障害用に作られたスマホアプリ「UDトーク」が安価でおすすめです。
レコーダーを活用する
会議や授業などは、ICレコーダーなどによる録音をする。
聞き取れなかった箇所を繰り返し聞いて確認できます。
本体の録音ボタンを押すだけで録音を開始できる録音ファイルはWi-Fiで自動的にクラウドへ転送されて、専用アプリで確認できます。
メールやLINEなどに残す
電話では聞き取りにくいため、仕事内容などはメールやLINEなどの文字媒体でやりとりすれば、聞き取れないことによるストレスも減ります。
わたしの聴覚情報処理障害
わたしは、幼いころ高熱を良く出す子供で熱を出すたびに中耳炎になりました。
そのせいで、小学校のころは低音が聞き取りにくかったのですが、成長するにつれ正常範囲の聴覚にまで治りました。
しかし、わたしは友達との会話にうまくは入れず、馴染めないことが多々ありました。
話したいけど話せない場面緘黙症をもっており、そのせいだと思ったいましたが、社会人になってから、電話や構内マイクなどは聞き取りにくく何を言っているか分からないことが多く、また聞き間違いもあり、電話を取るのが怖くなるほどでした。
また低音が聞き取りにくくなったのかと思って、聴覚検査もしましたが、もちろん聴覚の異常はありませんでした。
40代になって、聴覚情報処理障害のことを知り、やっと謎が解けました。
聞き取れない自分が情けなく、わたしは使えないダメ人間だと思っていました。
でも、障害だったと知ったことで、自分ではどうしようもないことだと分かってなんだかホッとしました。
でも、この障害で失った自尊心は簡単には戻りません。
今後は対処法を実践して、周りに理解を求めて失った自尊心を取り戻していきたいと思っています。
参考本
わたしが聴覚情報処理障害をより知るために参考にした本です。
こちらの本には、より詳しく診断できる「フィッシャーの聴覚情報処理チェックリスト」や対処法、診断をしてくれる病院の紹介などもあります。
症状に覚えがある方は参考にしてみて下さい。
- 『聞こえているのに聞き取れないAPD【聴覚情報処理障害】がラクになる本』
- マンガでわかるAPD 聴覚情報処理障害
参考リンク
京都市聴覚言語障害センター
→https://kikoe-support.com/
本の著者でもある平野先生のサイトです
→https://apd-community.jimdofree.com/
聴覚情報処理障害の方がアップしているYouTubeです。↓